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炭素 - 窒素 - 酸素
N
P
250px
一般特性
名称, 記号, 番号 窒素, N, 7
分類 非金属
, 周期, ブロック 15 (VB), 2 , p
密度, 硬度 1.2506 kg·m−3, no data
単体の 無色
窒素
 
液体窒素
原子特性
質量 23.253 x 10-24 g
原子量 14.0067 u
原子半径 (計測値) 65 (56) pm
共有結合半径 75 pm
VDW半径 155 pm
電子配置 [He]2s2 2p3
電子殻 2, 5
酸化数酸化物 ±3, 5, 4, 2(両性酸化物
結晶構造 六方最密構造
物理特性
気体
融点 63.15 K
(-209.86 °C, -346.00 °F)
沸点 77.36 K
(-195.79 °C, -320.42 °F)
モル体積 13.54 × 10−3 m3·mol−1
気化熱 2.7928 kJ·mol−1
融解熱 0.3604 kJ·mol-1
蒸気圧 no data
音の伝わる速さ 334 m·s−1 (293.15 K)
その他
クラーク数 0.03%
電気陰性度 3.04 (ポーリング
比熱容量 1040 J·kg−1·K−1
導電率 no data
熱伝導率 0.02598 W·m−1·K−1
イオン化エネルギー 第1: 1402.3 kJ·mol−1
第2: 2856 kJ·mol−1
第3: 4578.1 kJ·mol−1
第4: 7475 kJ·mol-1
第5: 9444.9 kJ·mol-1
第6: 53266.6 kJ·mol-1
第7: 64360 kJ·mol-1
(比較的)安定同位体
同位体 NA 半減期 DM DE/MeV DP
13N {syn.} 9.965 ε 2.220 13C
14N 99.634% 中性子7個で安定
15N 0.366% 中性子8個で安定
注記がない限り国際単位系使用及び標準状態下。

窒素(ちっそ, Nitrogen)は原子番号7の元素元素記号N。空気中に78%も含まれ、アミノ酸をはじめ、多くの生体物質中に含まれており、すべての生物にとって必須の元素である。

一般に「窒素」という場合は、窒素の単体である窒素分子(窒素ガス、N2)を指すことも多い。窒素分子は常温では無色無臭の非常に安定な気体。液化した窒素分子(液体窒素)は冷却剤としてよく使用される。液体窒素温度(-195.8 °C、77K)から液化する。

歴史[編集]

窒素は、かつて物が燃える元と考えられていた燃素の研究の過程で発見されたもので、最初に単体分離を行った者の特定は困難である。1772年ダニエル・ラザフォードが窒素を単体分離し、その中に生物を入れると窒息して死んでしまうことからnoxious air(有毒空気)と命名した(日本語の「窒素」はこのことに因むものである)。ほぼ同じ時期にカール・ヴィルヘルム・シェーレヘンリー・キャベンディッシュも単体分離したと言われており、シェーレは酸素を「火の空気」、窒素を「駄目な空気」と命名した。

窒素が元素であることを発見したのはフランスのアントワーヌ・ラヴォアジエで、フランス語で「生きられないもの」という意味の"azote"と命名した。窒素の英語名Nitrogenは、ギリシア語のNitron硝石の意)とgenen(あるいはgenes、「作る」の意)に由来している。

近年の需要に対応して、2005年日本工業規格(JIS K 1107)に規定の純度が高められた。

性質[編集]

窒素原子窒素族元素の1つ。生物にとっては非常に重要でアミノ酸蛋白質核酸塩基など、あらゆるところに含まれる。分解すると生体に有害なアンモニアとなるが、動物(特にほ乳類)は窒素を無害で水溶性の尿素に代謝している。しかし、貯蔵はできないためそのほとんどは尿として排泄している。そのため、アミノ酸合成に必要な窒素は再利用ができず、持続的に摂取する必要がある。

ただし、ほとんどの生物は大気中の窒素分子を利用することができず、微生物などが窒素固定によって作り出す窒素化合物を摂取することで体内に窒素原子を取り込んでいる。

窒素分子[編集]

窒素分子(dinitrogen)は化学式N2で表され、常温常圧で無色無臭の気体として存在する。融点-210°C、沸点-195.8°C、比重0.808(-195.8°C)。大気中に最も多く含まれる気体で、大気中の濃度は、地上でおよそ78%。

なお、2004年になって窒素を1700度、110万気圧で圧縮することにより、窒素原子が3本の腕で蜂の巣状のネットワーク「ポリ窒素(Polynitrogen)」を作ることが判明した[1]。このポリ窒素は、核兵器を除いた最強の爆薬に比べても5倍以上のエネルギーを有すると考えられている(窒素爆弾を参照)。

用途[編集]

窒素ガスの2004年度日本国内生産量は9,058,978km³、工業消費量は3,594,480km³、液化窒素の2004年度日本国内生産量は2,222,270km³、工業消費量は361,051km³である。

窒素化合物[編集]

窒素化合物には、アンモニア硝酸のような無機化合物から、各種ニトロ化合物複素環式化合物などの有機化合物まで、非常に多くの種類がある。ここでは主に無機化合物について概説する。

窒素酸化物[編集]

窒素と酸素からできる化合物を窒素酸化物という。略称NOx(のっくす)。大気汚染の原因物質の1つとされるが、窒素と酸素を混合して高温に加熱すると自然と生成するため、排出の抑制は難しい。

窒素のオキソ酸[編集]

窒素のオキソ酸は慣用名をもつ。次にそれらを挙げる。

オキソ酸の名称 化学式
(酸化数)
オキソ酸塩の名称 備考
次亜硝酸
(hyponitrous acid)
H2N2O2
(+I)
次亜硝酸塩
( - hyponitrite)
次亜硝酸は2価の酸で、無色結晶として単離される。
亜硝酸
(nitrous acid)
HNO2
(+III)
亜硝酸塩
( - nitrite)
亜硝酸は弱酸(pKa3.35)、不安定なため単離できず水溶液中でも徐々に分解する。亜硝酸塩は安定で種々の塩が知られている。
硝酸
(nitric acid)
HNO3
(+V)
硝酸塩
( - nitrate)
硝酸およびその塩は硝酸の項に詳しい。

※オキソ酸塩名称の'-'にはカチオン種の名称が入る

窒化物[編集]

窒化物(ちっかぶつ、nitride)とは、窒素と窒素よりも陽性の(電気陰性度が小さい)元素から構成される化合物である。場合によってはアジ化物も含める場合もある。

その他の窒素化合物[編集]

外部リンク[編集]

1 元素周期表 18
1 H 2 13 14 15 16 17 He
2 Li Be B C N O F Ne
3 Na Mg 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 Al Si P S Cl Ar
4 K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Co Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr
5 Rb Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe
6 Cs Ba * Hf Ta W Re Os Ir Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn
7 Fr Ra ** Rf Db Sg Bh Hs Mt Ds Rg ...
* La Ce Pr Nd Pm Sm Eu Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu
** Ac Th Pa U Np Pu Am Cm Bk Cf Es Fm Md No Lr